ブックタイトルcool_presidents
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専務が行く~若手経営者に聴く~本日は四ツ谷エリアを中心に、手作りの店舗で素材にこだわった料理を様々な業態で提供、現在8店舗展開されているライナ株式会社小川代表取締役にお話を伺います。(専務・以下專)小川様よろしくお願い致します。飲食店を始めたきっかけは何ですか。また、お店に対する思いや考え方を教えていただけますか。(小川代表・以下小)学生の時からいつか自分で起業したいと思っていました。飲食は起業する点から見ると、参入する際資金面での垣根が他の業界より低く、始めやすかったということもありました。最初の店は大阪に、古いビルを一棟借りて、ホームセンターに通って教えてもらいながら自分たちの手で改装したりして、手作りで初期投資を抑える店作りを行いました。その後東京に出て、カフェドリバネス(現サボルナ)を皮切りに今では直営で8店舗になりました。店舗が増えることによって、できることが広がりましたので順調に進んでいると思います。店舗を出していくにあたってですが、3店舗目までが分岐点ですね。3店舗までをいかにコストを抑えて出店し、その後利益回収をしていくことがカギになってくると思います。四ツ谷を中心に新宿御苑から赤坂迄のエリアに集中して店舗を出すことによって、地域内での市場シェアが高まります。ある店舗が一杯であれば近くの別店舗をご案内、誘導することでお客様を囲い込むことができますし、スタッフの不足といったことにも近くの店舗の者が補うというように効率的に運営ができるといったメリットがあります。ただ同じような店を出すわけにはいかないので様々な業態が必要になってきますね。(專)貝と地酒の専門店であったり、飲み放題に特化しているお店であったりとオリジナリティに富んだ業態が多いと思うのですが、そういった業態開発はどのようにおこなっているのですか。(小)良さそうと思ったことを業態としてやっています。もちろん視察や雑誌からの情報収集といったこともしています。四ツ谷の市場でいえば、年齢層は高めで和の業態が多く、若い人に向けた店やワインを出す業態が少ないという印象でした。そこで、サラリーマンやОL、年齢でいうと20代後半から40代あたりがメインターゲットとなるワインが飲める業態があったら売れるのではないかと思いそういった店づくりをしました。(專)経営するうえで気を付けている点はありますか。(小)人材育成を大切にしています。『GROW UP』を理念としていまして、心を育てる、それはつまりお客様やスタッフといった、接する人に思いやりを持つことだと伝えています。なぜそれをやるのか、やるには理由があることをきちんと理解してもらうようにもしています。あとはコンセプトから逸脱しなければ、自分たちが経営しているような感覚でスタッフには自由に働いてほしいですね。また、独立したいという人を応援していきたいですし、そういったモチベーションの高い人に入社してきてほしいです。会社としても応援していく体制として、独立の仕組みを構築中です。(專)今後の展開についてお聞かせいただけますか。(小)10年で30店舗は出したいと考えています。また生産や製造といったところにも加わっていきたいですね。今ビール造りに興味があるのですが、その原料となるホップや麦を作るところから関わってみたいです。しかしその造ったものの出口となるところが店舗ですから、まずはここをしっかり拡げてから取りかかりたいと思います。ライナ株式会社小川代表取締役柴健宏小川社長ありがとうございました。