ブックタイトルcool_presidents
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13専務が行く~若手経営者に聴く~本日は東北の生産者さんを応援すべく、東北イタリアンをサブコンセプトとした青山通りの裏路地にある「青山オステリアカーサ吉田パスタバー」と、2号店となる西新橋の「東北イタリアン吉田パスタバーbis新橋店」を展開されております吉田社長にお話を伺います。(専務・以下專)吉田様よろしくお願いいたします。初めに、飲食に携わるきっかけを教えていただけますか。(專)オーストラリアにはどれくらい滞在されていたのですか。また他の国に対する興味はいかがでしたか。(吉)オーストラリアには2年間いました。その後、色々な国の食文化も含めて料理を知りたい気持ちが抑えきれなくなり、バックパッカーとして一年ほど放浪しました。その時は、地元の人が行く店を探しては行って食べてを繰り返していました。(專)バックパッカーをして得られたものは何でしたか。(吉)自分の料理観がガラッと変わったことですね。日本から離れたことで、自由に様々な発想ができるようになりました。(專)オーストラリアで花開いたものを、バックパッカーをしながらより多岐に広げていった感じですね。色々な経験をされて日本に戻られるわけですが、いつ頃からお店を持ちたいと思い始めたのですか。(吉)日本に戻ってきた時点で、やりたいことはやりつくした感じがありました。それで、自分に残されているのは店をやることしかないと、ここで始めれば、後々あれをやり残したといった後悔をすることなくできると思いました。店では、今まで培ってきた経験をうまく活かそうと思いましたね。メニューの作りや構成を通して、お客様に自分の想いを伝えることを目指しました。(專)今後に向けたビジョンはいかがですか。また経営されるうえで気を付けている点があればお聞かせください。(吉)個人的にも会社的にも成長していきたいです。スタッフにはいつか独立して欲しいと思っていますので、いざ独立した時に困らないように、一通り何でもできる人材を育てたいですね。(專)今後も飲食を続けていかれる中で、「どこまで」といった目標はありますか。(吉)震災を機に、東京でお店を経営している店主として、自分の地元に関わって何かお手伝いできることはないかと思い始めました。元々地元の食材は仕入れていましたが、できるかぎり東北、宮城の食材を使うように切り替えました。今後も東北や宮城といった地元と繋がるような、そういったお店づくりをもっと深くしていきたいと思っています。ご自身のルーツを大事にされる吉田社長の想いに応えられるよう、柴田屋も頑張ってまいります。吉田社長ありがとうございました。柴健宏(吉田社長・以下吉)はい。幼い頃から飲食に興味があり、アルバイトを通してその思いが深まりました。私は地元が宮城で、高校を卒業後、代々木にある服部栄養専門学校に入学しました。卒業後は、幼い頃からフレンチがやりたかったということもあってクイーンアリスに入り、最終的には地元の仙台に戻って、イタリアンで働いていました。次第に仕事も生活もマンネリを感じるようになり、一度リセットしたいと強く思うようになった時、海外に行って今までやってきたことを試したいと思ったんです。行き先には、様々な国の人を受け入れているオーストラリアを選びました。実際働いてみると、厨房は国際色豊かで、日本では考えられないような環境でした。海外の厨房で働くのは面白い経験でした。日本とは考え方、感性も違いますし料理に対しての発想の自由度の高さを感じましたね。それが楽しくて刺激になりました。料理の世界に入って初めて「料理って自由なんだな」と思いました。それは今の店を始めることに繋がっている部分でもあります。