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概要

cool_presidents

て旨みを閉じ込めることができるのですね、それで一時期ものすごくよく練っていたことがあります。私どももその方が美味しいと思っておりました。しかし、お客様の求めるハンバーグというのは柔らかくて、切った時に肉汁がジワーッと出る方が美味しい、という感覚なのだという事にある時改めて気付きます。良かれと思ってやったことが大失敗でした。社長は、自社内で調理を100%行ない、添加物を極力使わずに本物の美味しさを作りながら店を拡げていくことが事業の使命だと申しております。ありがとうございます。今後の「つばめグリル」をお話しいただけますか。私どもは、中食も運営しているのですが、最近はお客様が価格についてとてもシビアであると感じます。今の時代は500円出せば充分に食事できます。私どもはそれなりの価格を頂戴します。ですから、お客様が求めるニーズにしっかりと応えた商品を売って商売をしていかなければならないと感じています。お客様の選択肢の中で、ちょっとご馳走、ちょっと贅沢、でもちょっと高い、でありたいのです。これを磨きあげていかなければならないと思います。そのためにも、100%自社内調理を続け、出来るだけ国産の食材を添加物を使わず調理するという本物の美味しいを追求したいと考えています。それをし続けることのできるスタッフを育成するためにも、会社の理念や会社が何を大切にしていこうとしししているのかを伝えていかなければならないと思います。円安、TPPなどと外食産業には難しい時代だと感じますが、新しい店をどんどん作っていくというより、今の店をブラッシュアップしていく方が優先だと思います。石倉副社長、ありがとうございました。専務がゆくⅠ<経営者に聴く>株式会社つばめ副社長石倉知忠様今号は、1930年創業の老舗、ハンブルグステーキで有名な「つばめグリル」を経営なさっている「株式会社つばめ」副社長の石倉様にお話しをうかがいました。ご家業ですので、何故、飲食業に入ったのかとお聞きするより経緯をお聞きしたいと思います。はい、私どもの創業は曽祖父です。事業として展開してきたのが現社長の父です。大学を出てメーカーに就職したのですが、家業をやるということに対しては疑問はそれ程無かったですね。実は兄がいるのですが、兄が継がないということを早くから言っていて、家族の雰囲気も私が継ぐという感じでして、私もそういうものだと思っていました。サラリーマンを3年程やってつばめに入る時も、まあ好きだったというのもあるのですが、自分が考えていたことや思っていることが会社にきっと役立つと考えていました。馬鹿だったのでしょうね、根拠のない自信を持っていました。だからなのでしょうか、数々の失敗をしてきたのですけど。今のつばめグリルを創りあげてきたこだわりとはなんでしょうか。はい、私どもの看板商品、つばめ風ハンブルグステーキの誕生は1974年で、今ではご来店されるお客様の約65%がハンブルグステーキの関連商品をご注文下さいます。「つばめグリル」といえばハンブルグステーキといわれるくらいにご支持を受けていると思っております。創業以来の味を守る、という表現もありますが、わたしどものハンブルグステーキは常に美味しくあるためにレシピ変更や仕様変更を今でも行ない続けています。ハンバーグという料理は子供からお年寄りまで好まれる、ご飯によく合うなど日本人にとってはもの凄くポピュラーでそれだけに美味しいという基準も、人それぞれかもしれませんが、ハッキリしていると感じます。また、料理の味も時代と共に少しづつお客様の好みの変化が微妙ではありますが、在ると思います。だからこそ、変わってはいけない事を守るために変化を続けていかなければならないのだと思います。これは社長が昔、銀座の老舗のお店の経営者の方から伺った話でもあります。出来るだけこの理念は実践して行きたいですね。例えば、挽き肉というのは肉をミンチにすると空気に触れる面が大きくなりますので劣化が早く、味が落ち易いですので当社では店舗の厨房でミンチにしています。以前は朝、晩とミンチを挽く回数はそれほど多くなかったのですが、鮮度は美味しさですので現在では営業状態をみながら一日の内に何度も行なっています。また、挽き肉を練ってハンバーグにするのですけれど、合わせる行程では温度が美味しさにとって重要という事に気づき、銅製のボウルを冷やしながら練る調理器具を自社で開発したりしています。試行錯誤の中で、改善ではなく改悪になったこともありました。挽き肉はよく練った方がつながりが良くなっ柴健宏