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概要

cool_presidents

弊社はどんなに苦しい時でもリストラはしてきませんでした。ですので、入社20年以上の社員が25%くらい居ります。この社員たちだけで店のオペレーションを考えると、少しづつ無理が出てきます。しかし、経験と技術を持った社員は財産です。弊社の卸(加工)や仕出しの仕事ですと素晴らしい働きをしてくれます。レストランの方でも企業営業などは年齢を経た社員の方が先方も話しを聞いてくれます。事業がレストラン以外にもあるのですか。外食の事業、仕出し等の中食事業、甲殻類をはじめとした輸入卸事業との三本柱です。中食、卸は共に成長著しいので、近い将来には三事業がそれぞれ3割づつで、会社の安定度をより高めていきたいと考えています。会社が好調ですので、店舗の展開についてはどうお考えですか。現在は店舗展開に軸脚は置いていません。まだまだ、熟成させていく段階だと考えております。現在の優先順位は三事業の構成と利益体質の強化です。これを成し遂げられたら、改めて展開をしたいと思っています。まずは全員が平凡なことを非凡にやりきることだと伝えています。田上専務、ありがとうございました。今後のご発展を楽しみにしています。‐中納言東京店舗‐銀座店03‐3571-7121東京都中央区銀座5-9-16大森ベルポート店03-5471-4678東京都品川区南大井6-26-2大森ベルポートB館2F専務がゆくⅠ<経営者に聴く>株式会社中納言専務取締役田上剛大様今回は、昭和25年ご創業、「活伊勢海老中納言」を7店舗と「オステリアガウダンテ」、「鉄板焼ひかり」をご経営なさっている株式会社中納言専務取締役田上様にお話しをうかがってきました。まずは田上様の履歴をお話しいただけますか。田上様は何代目になられますか。はい。私で三代目になります。事業は母方の家が創業者で、私自身が継ぐとは考えていませんでした。中学を卒業して高校からはボストンに留学していまして、殆ど日本に帰ることもなかったものですから。ボストンですか、羨ましいですね。帰国して直ぐに中納言様に入ったのですか。いえ、帰国してコンサルティング会社に就職しました。仕事は楽しくてやりがいもありました。中納言に入るというのは元来考えていませんでした。家からは従兄達、兄が継ぐように言われておりましたので安心していました。その後、兄が辞めた後、色々経緯のある中で、どうするか考えていた時に勤めていたコンサルティング会社の社長に相談したのですが、その時に「60歳になった時に後悔のない方を選ぶべきだ」と助言していただき家業を継ぐ決心ができました。28歳の時でしたね。中納言様は創業から伊勢海老のお店だったのですか。元々は飲食業ではありませんでした。祖父が事業を進める中で、いろいろ試行錯誤を繰り返し、飲食業を始めました。最初は寿司割烹を初め、色々やったようです。トンカツ屋、カレー屋、パスタ屋、アナゴ。様々な事にチャレンジしたようです。その中で伊勢海老のお店がうまくいき、事業の中心となっていきました。弊社の考え方で「一点突破」という専門店思想があります。トンカツにしてもカレーにしても、多種多様な業態はやってまいりましたが、専門店を創るという基本線はぶれずにやってきたことが、今の中納言を支えてくれていると感じています。入社していかがでしたか。はい。長くやっておりますと起こり得ることなのですが、ガラパゴス化(化石化)を少し感じました。良くも悪くも旧態依然としたことが、現在と乖離かいりをしだしている感じというのでしょうか。また、やや停滞な空気もあったように思います。そこを大手術したというのではなく、会社の在り方というのでしょうか、ここを再確認していくこと。更にレストランの方は社員たちと「一流とは」どんなレストランなのかと討議をしたりして社員たちの気持ちを前向きにしていくことを行なってきました。元々、弊社の理念は「あたたかい会社」ですので、そこのところを確認して実行していくことで、レストラン事業は堅調に伸びていきました。柴健宏