ブックタイトルcool_presidents
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現在ご経営の店舗数は何店舗でしょうか。また今後の展開についてはどうお考えでしょうか。現在9店舗です。今は恵比寿が中心ですが、単に地元なんです。物件が出てきた時に、この場所ならこんな店があったらいいなあ。そんな展開の仕方です。どこか知らない街で街をイメージできないまま、駅前だからこれをやれば儲かる。そんな店創りはしたくないですねえ。今後は天ぷら屋とかトンカツ屋とかもやりたいと思っています。天ぷら屋もトンカツ屋も日本の王道ですね。ラーメンも寿司も同じ。この王道と言われる業種に新しい切り口を加えていきたいと考えています。新しいスタイルを創っていきたいですね。後は、小さなお店が多いので人を多数配置することができない。そうすると教えるということに限界があります。大きめのお店を創って、そこを教育の仕組みにしていきたいです。現在スタッフ数がアルバイト含めて53名おります。私の持論なのですが、社員とアルバイトが同数であることがバランスも業務も効率がよいと考えています。アルバイトを活かしていくこと、そして社員については終身雇用できる会社にしていくことが今後の命題だと考えています。商売は人がつくり、人に提供しています。結局「人」でしかないと思うのです。ありがとうございました。お店、会社の存在意義とは何かであることをしっかりとお持ちになっていると感じました。専務がゆくⅠ<経営者に聴く>株式会社イーデザイン代表取締役社長佐藤充様今月は恵比寿を中心にイタリアン、スペインバルや和業態を6年で9店舗を展開なさっている株式会社イーデザイン佐藤社長にお話しをうかがってまいりました。まずは起業のきっかけや飲食業に入った経緯などお話しいただけますか。はい、釣りが好きで自転車で釣りに行っていたのですけど、丁度釣り場へ行く途中にレストランがあって、ここで働けば毎日釣りに行けると思って働き出しました。元々、料理を造るのは好きだったのと10代の頃から独立したいと思っていたので、一番多い時はアルバイトを三つかけもちもしていました。アルバイトだと結局中途半端になってしまい、とある飲食企業で社員になって、その時には25才で起業することを目指しました。実際25才で独立したのですが、お金もありませんし、最初は業務委託の形で店を経営し、直ぐに法人化をしましたね。最初の店は小さい規模でしたので社員のことを考えるとリスクが高いと感じていました。これも縁なのかもしれませんが、丁度店の前の物件が空いたので直ぐに借りました。この店が当たり、その後3店舗目は銀座で和食をやったのですが、私がまだまだ未熟で販促を打てば最低限の売上は取れると甘く考えたのですね。時期も物件契約の直後にリーマンショックが起こってリーマンショックが最盛期に開業という最悪な状況になって、一生懸命営業している中で逆に考えることができ勉強になりました。これはボクだけが儲けてもしょうがないな、何故独立したのかを振り返ってみると、世の中に自分が働きたい店や会社がないから独立したのだと思い返すことができたのです。そういう風に考えると飲食で働く人たちは、決してお金をもらえれば何でもするのかといえば、そんなことはない。しかし、どこかお金で流されてしまっていることも多い。働くことの「納得」と「満足」は違うものだと思うのです。だったら、仕事のやりがいも収入も両立できる会社、働きたくなる店創りをしていこうと決めました。儲かるからといって働きたくないお店を創ってもしょうがないじゃないですか。業態創造して、料理だったり、サービスだったり仕事がやりがいに対してのバランスが大切なのですや。りがいを求める人たちにやりがいを与えて人の力を引き出すということですか。いえ、お金じゃないと言っている人たちも、じゃあなにやりたい?と聞くと、みんな明確に答えられるわけじゃないのですね。それを真剣に考えさせることをさせていくことが弊社の使命だと思います。「心を育てる」と言ってもよいと思います。そこにきちんとした給料、福利厚生を行なって、なおかつ利益をだしていきたいと思います。教育という点はどのようになさっていますか。はい、仕事(作業)ができるより、人間として人間らしく正直に、社会での生き方を教えています。立場役職関係なく人は対等である。弊社では【お客様=従業員】という価値観、バランスが重要です。現在は佐藤塾というのを実施しております。私の持っているものを全て教える7回の講座です。売上を上げるということだけを問えば、手段としてはいくらでも方法はありますが、それじゃ意味がない。真っ当なことを教えています。先ほど、働きたい店、やりがいと言いましたが、甘やかしていることはありません。給与も上がる者もいれば下がる者もいる。これをオープンにすれば問題はないと思います。堂々と自信を持ってやっていける店創りです。柴健宏